花と猫

今日のいいことわるいこと

赤色の絵の具

さて、何を描こうか、

こんな感じかな、いや、こうかな

これはいやだ、これが好きだ、こうしよう

これでいいのかな

少し曲がっているけど、でも、いい感じ

 

そうやって、何年もかけて、何度も消しゴムを使いながら描いた、雑で汚い、鉛筆書きの線画があった

 

さて、どんな色を塗ろうか

 

パレットには無限に色があった

それなのに

線画は、赤く塗られてしまった

私が、赤を選ぶ前に。

 

その絵に、赤が相応しいのは良く知っていた

でも、他に素敵な色があると思った

私だけの色

だから、まだ色を塗らなかったのに

 

自分で赤を選ぶ前に、

赤く塗られた私の線画

 

赤が嫌いだった

赤を拒み続けた

何年も経って、今やっと、赤色の絵の具に手が伸びる

しわくちゃの画用紙に、赤い絵の具を流してみた。

何年も経って、今やっと、

悪くない、そう思えた。

 

そのことがまた、こわい。